2010年8月30日月曜日

泣いて馬謖を斬る ってIMEで一発変換できるんですね^^;

多用されるわかりやすい故事成句。
その一つにタイトルの「泣いて馬謖を斬る」があります。

一般的な解釈はwikipediaの解釈だと思うので以下に引用してみます。

出典『三国志』「蜀志馬謖伝」
(蜀漢)の武将・馬謖が、街亭の戦い諸葛亮の指示に背いて敗戦を招いた。この責任をとり馬謖は処刑されることになるが、馬謖は諸葛亮の愛弟子であり、他の武将の一部からも「馬謖ほどの有能な将を」と慰留の声があがった。しかし諸葛亮は「軍律の遵守が最優先」と涙を流しながらも処刑に踏み切った。


この故事に関する記述は、『正史』と小説『三国志演義』で若干異なっている。
『正史』では「諸葛亮は彼(=馬謖)のために涙を流した」と書かれている。つまり、軍律を守る為に愛弟子を処刑することになり、彼のことを思って諸葛亮は泣いたとされている。
しかし『演義』では、何故泣くのかを蒋琬に訊かれた諸葛亮は「馬謖のために泣いたのではない」と答えている。諸葛亮は劉備に「馬謖を重く用いてはならない」という言葉を残されていたにも関わらず、その言葉を守らなかった自分の不明を嘆き、泣いたとされている。
ちなみに現在の日本では、「どんなに優秀な者であっても、私怨私情で法や規律を曲げて責任を不問にすることがあってはいけない」という意味で使用されることが多く、『正史』の記述に則したものであると言える。マスメディアでは、何か不祥事などを起こし仕方なく処分された人物などがいた場合に「泣いて○○を斬る」などと引用して利用されることがある。

いずれの説をとるにしても、かなり表面的なのですよね。
馬謖は、兄馬良に劣るとされながらも「馬氏の五常」の末っ子として才覚十分な人物。
諸葛亮は万能天才完全無欠な軍師として描かれがちですが(これはコーエーのゲームの能力設定のせいだと思われます。あと、演義での神がかりな描かれ方)実際には計画通り進行できる仕事で卓越していたという評価が実態に近いとされています。

確かに、大失敗を犯した(しかも命令違反で)から規律優先で綱紀粛正の為に処刑と言えば分りやすいです。
実際にはそれだけじゃないと思うのです。
諸葛亮はその能力の性質上、先々を読んで事を進めるタイプです。
後年の魏延との確執の原因たる「長安奇襲計画」を諸葛亮が却下し続けた理由の一つが街亭という拠点を失った為とされているのですが、街亭なしに魏に攻め込むのは不可能ということも読んでいたのではないかと思います。
北伐を敢行した根底には、先主劉備の漢の正統を正す為の統一への思いが強かったのではないかと思うのですが、街亭を失うことで先主の遺命(と諸葛亮が思っている)を果たすのが現実的でなくなることへの涙だったのではないか、とそう考えることが出来ます。

この説をとってもあまり意味がない(わかりづらいし故事として引用するのが難しい)のはわかるのですが・・・

「ロードサイドのハイエナ」と言われる経営者が某雑誌で「泣いて馬謖を斬る」を引用し、「関羽や張飛を切るわけにはいかない」と続けることで腑抜けてしまった自身のNo2の再起の話を語っていました。
これ、かなり表面的なとらえ方をした恥ずかしい引用例です。
確かに諸葛亮の立場で関羽や張飛(劉備の一族扱い)は切れませんが、劉備自身は両名や重臣(それも股肱と言える人)への厳罰も口にすることがあったので、「関羽や張飛を切る」こともありえたと言えます。(実際には難しいですけど)
関羽の死の直後に、自らの跡取りたる劉封を切っている(関羽に援軍を送らず見殺しにした為)という実績もあるので… 知れば知るほど故事成句の引用は難しいですねw
(ちなみに、劉封の死を劉備はかなり哀しんだというのは正史・演義共通で描かれています。上に立つ者として不本意でも処断したのがうかがえます)

劉備の先祖(とされる)漢の高祖劉邦はもっと過激だったのですが… そこまで書くと脱線が過ぎるのでこの辺で終了です。

2010年8月24日火曜日

希望社、その名は正しいか?

ふとアサヒコムで見かけた記事が今回のネタです。
全文引用してみますと・・・

「脱談合」を掲げる岐阜市の建設会社「希望社」の桑原耕司会長は23日、岐阜県庁を訪れ、県から受注した工事で「過剰な利益」が出たとして約880万円の返還を申し入れた。県側は「ありえない話」と返還を拒んだため、代わりに同額を寄付する考えを伝えた。
同社が受注したのは県立衛生専門学校の耐震工事。最低制限価格を少し上回る約5100万円で落札した。同社によると、工事が完了して精算したところ、同社が「適正な利益」と考える約360万円を含めても、費用は最終的に約3580万円で済んだ。
このため、落札額との差額1520万円のうちの880万円の返還を申し入れた。残る640万円は、工費の圧縮に協力してくれた下請け業者らを招いた感謝の集いや今後の入札改革の活動原資に充てる方針だという。
桑原会長は「最低制限価格の設定など、役所主導の仕組みがコスト削減努力や競争原理を阻んでいる。公共工事の発注の現状を県民に知ってほしい」と話している。
一方、県側は同社に「入札の支払いの精算は終わっており、返還はあり得ない話」(公共建築住宅課)と説明した。寄付の申し出については「内部で検討したい」と答えたという。
希望社は大手ゼネコンに勤務していた桑原会長が1988年に創業。当初は民間工事が主体で、2003年度から公共工事に参画し始めた。競争原理で工事会社を選ぶ建設マネジメント(CM)方式のコンサルタント業務を中心に、全国で受注し、09年3月期の売上高は30億円。従業員数は103人。社屋には「談合しない」と書かれた垂れ幕を掲げている。(前田基行)

この話、単に読み流すと
「いいことする業者もあるものだなぁ」
と思えるでしょう。

しかし、筆者はやたらと気になって仕方ありません。
費用の内訳を整理してみますと
  1. 受注額:5100万  (100%)
  2. かかった費用:3220万  (63.2%)
  3. 「適正な利益」:360万   (7.1%)
  4. 感謝の集い・入札改革原資:640万  (12.5%)
  5. 返還分:880万  (17.3%)

(()内は比率。2~5の比率の和が100を超えているのは、小数第2位で四捨五入した為)

となります。

筆者は建築業界に詳しいわけではありませんが、費用の内訳のうち大幅な変動がない(業者の差がつきにくい)ものとして材料費が挙げられます。
(かるく検索してみると、木造建築向けの見積サイトは実に多いですね。今回の例には当てはまらないので実際の数字は載せませんが)
材料費が各社ともほぼ同じと見なすと、あとは人件費や外注費の差となるわけです。

最低制限価格が「材料費+人件費+適正利益」で構成されていると仮定し、「適正利益」=10%と仮に設定します。(希望社の「適正な利益」は 360万/3220万=11.2%なのであまり乖離していないはずです)
すると、5100万の10%なので、実際にかけられる費用は 5100万-510万=4590万。
これと、希望社がかけた費用3220万の差額は 4590万-3220万=1370万。
これは受注額の26.9%にあたります。約4分の1ですね。
ここで「材料費」を仮定したいのですが、このサイトを参考に30%と見なし、 5100万×30%=1530万。(参考元が木造住宅を対象としているのであまり正確ではないかもしれません。が、適当に設定するよりマシということでご了承ください)
つまり、実際にかける費用から1530万を引くと、「人件費」が出てきます。

最低制限価格の場合の「人件費」は 4590万-1530万=3060万。
希望社の場合の「人件費」は 3220万-1530万=1690万。
ちょっと情報が古いのですが、平成16年屋外労働者職種別賃金調査(建設業技能職種)より技能職(東海地方)の1日平均の賃金(所得税・社会保険料など控除前)は15310円。
1カ月当たりの実労働日は21.8日なので、 21.8(日)×15310(円/日)=333758(円)。
仮に、あくまで仮にですが、この平均賃金(いわゆる相場・世間並の賃金)でどの会社も仕事をしていると仮定すると、(これ以上に企業は支払うものがあるわけですが、比較結果に与える影響は少ないので放置)
最低制限価格の場合:91.7人月
希望社の場合:50.6人月
で、それぞれ同じ仕事を行う計算になります。
希望社は他社の55.2%(50.6/91.7=0.5517)の時間と人手で仕事を完遂できる手法を確立していることになります
なります・・・ が、普通に考えるとよほど建築業界が怠け者ぞろいだったり無駄な事ばかりしていない限り2倍弱の効率化は無理があります。

逆に、他社と同じ工数(ここでは91.7人月)がかかっている場合、1人月の単価がどうなるかというと…
333758(円)×0.552=184234(円)
18万5千円ならば、新卒並みの給与とすれば疑問はないでしょう。(ちょっと安い気がしますがw)
仮説として、技能も何もない社員を投入して外注で実業務を回す、というのを考えると外注費の圧縮&自社社員の給与圧縮でこの低価格は可能と言えます。
少なくとも、あからさまに法律に触れるレベルではないわけです(個別にみた場合、労働基準法などに抵触する可能性は高いと思いますが…)

ちなみに、ネットで軽く検索すると希望社がブラックであるという書き込みがちらほら見受けられるのですが… もしかしたらもしかするかもしれませんね。


最低制限価格が高止まりしているのか、希望社が弱者(社員&外注)叩きでダンピングを行っているのかはこれだけの情報で判断できません。
しかし、単純に「いい話」で済ませられない記事だと思います。

2010年8月23日月曜日

岡崎図書館事件に思うデジタルデバイド

暑さゆえか、寝ても寝た気がしない筆者です。
週末はドタバタしたというのもありますが、これは止めの一撃だったかなぁ。
少しゆっくりしようかと。

さて、タイトルの一つ『デジタルデバイド』について。

日本においては、1990年代以降、インターネットなどのコンピュータネットワーク情報技術)が普及するにつれて、パソコンなどの情報機器の操作に習熟していないことや、情報機器そのものを持っていないことは、社会的に大きな不利として働くようになった。
情報格差で下位に位置づけられる対象としては
  • 情報機器の購入・維持や教育を受けるための費用が出せない者
  • 中高年など、長い間情報機器がない環境で過ごしてきたため、情報機器に対する拒絶反応(コンピュータアレルギー)により情報機器を利用しない(利用法のわからない)者
  • 放送(地上波地上デジタル)・通信(ブロードバンド)の採算性が人口等の条件により悪く、サービスが提供されていない地域の在住者
などが挙げられる。 21世紀に入り、東京などの都市部では中高年者もほとんどがパソコンやインターネットを使いこなせるようになった一方、地方では依然として若年層も含めパソコンやインターネットの操作に習熟していない者が多い。そのため、近年では、年齢による格差よりも地域による情報格差が問題となっている。
政府の対応としては、e-Japan計画が策定され、以下の項目等について述べている。
  • 学校関係
    • 学校教育における情報教育カリキュラムの充実
    • 学校への情報機器の整備
    • 講習会の受講料金の補助
  • インフラ整備について
  • 自治体と共同で全県的なブロードバンド通信基盤の整備
  • 通信事業者への補助
全国的にブロードバンドと地上デジタルテレビ放送(地デジ)が普及するにつれ、ブロードバンド・地デジを利用できる地区・利用できない地区(特に離島)間で情報アクセスへの格差が生じている。

毎度のwikipedia先生から持ってきました。
簡単に言うと、パソコン使える人と使えない人で社会生活の利便性に大幅な差がでることです。
通信量の格差(光回線が通っている地域>>ADSLしか使えない地域)を指すこともありますが、ここでは情報技術に対する知識/経験の格差とします。

何が問題かと言いますと、岡崎図書館事件の報道抜粋を読んだ時の印象の問題です。
県警生活経済課と岡崎署によると、容疑者は、4月2日から15日にかけて、岡崎市中央図書館のホームページに、計約33,000回のアクセスを繰り返し、ホームページを閲覧しにくい状態にしたという疑いがある。(朝日新聞)
県警は25日、インターネット関連会社社長を偽計業務妨害容疑で逮捕した。発表によると、容疑者は4月2~15日、岡崎市立図書館のホームページに、自宅パソコンなどから33,465回にわたり、集中的にアクセスして閲覧しにくい状態にさせ、業務を妨害した疑い。(読売新聞)
同課によると容疑者は3月14日から約1ヶ月間、自宅などのパソコンから同図書館のHPに64,008回接続し、21回にわたりHP閲覧をできないようにした。(日本経済新聞)
軽く持ってきましたが、これを見て素直に納得できる人と疑問を持つ人にわかれるはずです。
というのも、日常生活における3万回や6万回という数字は「異常」な数字です。
よって、悪意で故意にホームページに攻撃を行ったと、読み手は思ってしまうでしょう。
しかし、パソコンをある程度知っていれば、2週間(新聞によっては1ヶ月)に3万回とか6万回はたかが知れている「普通」の数字なのです。

一般市民は別に問題ではないのですが、新聞社(それも揃いも揃って日本を代表する大新聞社)がこのレベルというのが問題。
ちゃんと確認しないで発表をそのまま記事として垂れ流したのです。
少し裏を取れば犯罪性がないくらいは見えてくるものですが…

尚、図書館側も問題で、相談相手がいないからと言って警察に話を持って行ったが為に逮捕に至ったそうです。
逮捕されたのが独立して仕事をしている人だったからこそ被害が少ない(ちゃんと報道が訂正と名誉回復を行えば、ですが)のですが、普通の正社員だったらクビになっているかもしれないわけです。
結論として、見事に冤罪だったわけですからちゃんと謝罪したのか気になりますね。


マスコミと官公庁のデジタル音痴がコトを大きくしてしまった感のあるこの事件。
萎縮してマッシュアップから離れる・・・ ことはないだろうけどちょっと嫌ですね。

参考までに、逮捕された人が経緯などを書いたブログにリンク張っておきます。

2010年8月18日水曜日

「三方よし」とIT業界

暑いですねぇ
思わず脳みそが沸騰しそうですが、なんとか秋まで頑張りましょう

暑いせいか、タイトルがまともです。
これも酷暑のせいと思ってください。


さて、IT業界は良いとして、「三方よし」とはなんでしょうか?
知っている方が多いならそれに越したことはありませんが、一応説明を入れておきます。
 取引においては、当事者の売り手と買い手だけでなく、その取引が社会全体の幸福につながるものでなければならないとう意味での、売り手よし、買い手よし、世間よしという「三方よし」の理念は、近江商人の経営理念に由来する。(中略) 

 境を行商してまわり、異国に開いた出店を発展させようとする近江商人にとっては、もともと何のゆかりもなかった人々から信頼を得ることが肝心であった。その他国商いのための心構えを説いた近江商人の教えが、現代では「三方よし」という言葉に集約して表現されるようになったのである。 「三方よし」の直接の原典となったのは、宝暦4(1754)年に70歳となった麻布商の中村治兵衛宗岸(そうがん)が15歳の養嗣子に認めた書置(かきおき)のなかの次の一節である。
 たとへ他国へ商内に参り候ても、この商内物、この国の人一切の人々、心よく着申され候ようにと、自分の事に思わず、皆人よき様にと思い、高利望み申さずとかく天道のめぐみ次第と、ただその行く先の人を大切におもふべく候、それにては心安堵にて、身も息災、仏神の事、常々信心に致され候て、その国々へ入る時に、右の通りに心ざしをおこし申さるべく候事、第一に候
 の条文は以下のように読み解くことができる。
他国へ持下り商いに出かけた場合は、持参した商品に自信をもって、その国のすべての人々に気持よく使ってもらうようにと心がけ、その取引が人々の役に立つことをひたすら願い、損得はその結果次第であると思い定めて、自分の利益だけを考えて一挙に高利を望むようなことをせず、なによりも行商先の人々の立場を尊重することを第一に心がけるべき である。欲心を抑え、心身ともに健康に恵まれるためには、日頃から神仏への信心を厚くしておくことが大切である。


上記は滋賀県産業支援プラザよりの引用です。
商売=非生産的、という中世の考え方が根底にあると思いますが(士農工商というように、支配階級、生産階級、流通の順で偉いのが江戸時代。農業が上なのは「米は国家なり」だからです。民を飢えさせる支配者は支配者失格)、仕入れ元・卸し先・世間の3者の間で商人が活動していたということを端的に表していると思います。

IT業界で言うとどうなるのでしょうか?
「世間」は今も昔も変わらないので同じ考えで。
「買い手(卸し先)」はエンドユーザーになります。社内用システムの場合そこの社員及び関係者、携帯なりパッケージなりのソフトなら一般の人々がこれにあたります。

「売り手(仕入れ元)」がぱっと出てこないのですが… これって実はIT技術者だったりします。
というのも、IT業界の企業の社員≠開発担当のIT技術者 という現状があるわけです。
自社の人間だから、他社の人だから。という区別が常なので、必要な技術を持つ技術者を「出入り業者」と見なす企業もあれば、作るものを作ってしまえばあとは関係なくなる、と考える派遣技術者もいます。
これは悪い見方を並べたのですが、実際に自社だ他社だといちいち区別する現場では連帯感も責任感も生まれづらいので(下手をすると、だらだら残っている方が技術者側の利益になる。作業効率が悪い方が評価されるという謎な現象が普通に存在している)このくらいのことは書いても問題ないでしょう。
え? 問題ある例があるのか?
ありますよw 書けませんが。

さて、三方よしにする為にどうすればいいのか?
まず、世間よしは世間の役に立つシステムを世に送り出す、とか、社会貢献をするという道が基本です。これは業界問わずだいたい同じですので省略。

買い手よしは、役に立つシステムを適正価格で提供し続ける事が一番になります。
ここで、IT業界側が適正価格で提供し続ける意思があっても買い手が目先の損得でころころ取引相手を変えると、その分のリスクを価格に上乗せせざるを得なくなり(若しくは見えないところのサービスを落とすなどのコストカットをし)ますので、納得した企業との取引を継続する買い手というのが増えるとトータルでのIT投資が抑制出来たりします。

売り手よしが一番困難です。
IT技術者は企業に対して弱い立場に居ます。
ましてや発注元企業に対して何か言えるかというと極めて困難です。
それをいいことに経営体質強化などの美名のもと、買い叩きが横行していますがこれでは売り手になりたがる人材は減っていくのではないかと心配です。
使うべきところに金を使うというのも広義の社会貢献(消費の刺激になる)なので、売り手に対する買い叩きを控えるのがまず必要です。
無論、売り手側が技術力向上に努め続けるのも必要になりますが、努力しても正社員以外は手取りが増えないのは明らかに「売り手よし」ではないですね。
尚、買い手側の買い叩きがあるとやはりよろしくないです。


結局のところ、デフレの名のもとに進行する縮小均衡(給与減少⇒消費抑制⇒売上減少⇒給与減少⇒・・・)が根源になるわけです。
かつての自民党は公共事業で建築業界及び周辺業界の「売上減少」を解消し、広く「消費抑制」の部分を解消することで景気浮揚を行いましたが・・・
IT業界から動くとすれば、正社員以外にも昇給を行うことで消費を刺激する方策を立てることでしょうか。
その第一歩として、官公庁のIT投資のほとんどを地元中小企業と直接取引で行うのが良いのではないかな? と思います。
大手が入ると中抜きが酷いケースが多いですし、中小企業の場合、自社の規模で間に合わない部分を新規雇用なり派遣で埋めるなりという雇用創出が期待できます。(派遣で、というのはそこまで効果がないですが、やらないよりまし)
一部でこのような動きがありますが、多くの業界に対して官公庁がこの動きをすれば大手は減益になるでしょうが地域は少し活性化すると筆者は考えます。
そして、大手の社員の買い物が減る分は中小企業の社員の買い物で補って余りあるでしょう。
なにせ、大手になればなるほど余計なコスト(借入金利子・ビルなどの不動産の経費・株式の配当など)が大きく、これらコストの行く先は金に困っていない人々が大多数の為消費拡大には寄与しづらいのです。

なにやら変な方向に話が進み始めましたが、フェアトレードが景気回復の為に重要と言うことで^^

2010年8月14日土曜日

機会損失とセブンイレブン

雑誌ネタですが、軽く。

セブンイレブンの鈴木会長がよく使うたとえですが、仕入れた商品が完売したことを単に喜んではいけない(=機会損失があるから)というのがあります。
5個仕入れて完売した後で6個目を求める客がいたら、ということですね。
理屈の上ではよくわかるのですが、では機会損失のない仕入れ数決定の為の情報とはなんなのでしょうか?

その日に売れる数が決まっている(予約/購買者が特定できる状況 など)なら簡単です。
予約数なり、購買者数がベースとなる情報になります。

折角セブンイレブンの話なので、不特定多数を相手にする小売で考えてみると・・・
天候や曜日・イベントなどである程度想像は可能ですが、なかなか難しいものがあります。
どのコンビニでも、12:20頃におにぎりや弁当のコーナーを見るとかなり欠品状態が目立ちます。
まぁ、売れ残って廃棄されるよりはよほど良いのですが、買いたいものがない⇒他所に行ってしまう=機会損失 ですね。

では、この機会損失を防ぐにはどうすればいいか?
弁当などが売れる時間帯は12:00~13:00(もう少し早い?)になります。
よって、13:00の時点で全商品が1個残っていれば遅い昼を買いにきた人が他所に行くことはなくなるでしょう。
はい、現実的じゃありませんねw
廃棄上等で十分な量を仕入れるか(廃棄分が経営を圧迫する諸刃の剣)、機会損失上等で12:20頃にはかなり売り切れ状態にするかの二択になると思います。

ここまで考えて、コンビニの経営難(上記の廃棄ロスが原因)と機会損失の話が同じ組織で存在するのに気付いたわけで…
そしてエコエコ言っている世の中で食べ物をぽいぽい廃棄にしているわけで……
そのことが経営を圧迫しているのに本部は儲けていて………

有名人の言葉も裏を考えて聞かないとなぁ、という見方も出来るネタでした。

2010年8月12日木曜日

首相談話 さらなる波紋

連日政治ネタです。
技術系の話はどこにいったのでしょう。
まぁ、筆者の性質上色々な事を手広く浅くと言うのがある為このようになっています。
いわば「仕様です」の一言ですね^^;

さて、昨日全文を引用した首相談話ですが、日韓双方から評価が出てきました。
まず韓国側から
・韓国政府:評価する
・韓国民間:評価できない
日本側
・日本民間:評価できない

はい、政府間だけでやってる自己満足ですね。
日本の民間からの評価できないと言っている理由は、昨日の書き込みと基本路線は同じです。
・過去の出来事を現在の尺度や都合で覆すことへの不条理または嫌悪感
・韓国側の一方的な主観に対する、内閣の追従への怒り
・日韓基本条約をはじめとする、正当な手続きで締結された国家間の条約に対してごねる韓国側への呆れ
というあたりです。

逆に、韓国の民間からの評価できないと言っている理由は、まさに正反対と言えます。
・言葉だけで行動を伴っていない
・日韓併合も日韓基本条約も違法な押し付けであることを認めていない
・在日という存在が出来てしまったことへの反省と対応がない
…書いていてあほらしくなるのですが、これかなり筆致をおさえています。
気になる方はGoogle検索で韓国側の反応を調べてみてください。


今回の談話は、はっきりいうと悪手の極みです。
韓国としては、太平洋戦争終戦後のタイミングで国家をまとめる必要性から民族の敵を必要としていた経緯があります。(北朝鮮も同様)
そこで、直近の支配者:日本を民族の敵として反日国家への道を歩んできています。
え? 何故現在進行形か? それは、親日認定された韓国人が国内に入れないという現実があるからです。韓国人が韓国に入国できないという… 酷い話ですよね。思想の自由のない民主主義というところでしょうか。
話がそれましたが、韓国は自国をまとめる為に日本を攻撃するという習慣があります。
又、攻撃が実利を生まないと韓国人が納得しない為賠償などの形を求めます。
しかし、日韓基本条約で日本と朝鮮半島(南北双方を含む)の賠償請求については完全に最終的な決着をしているため、他の手法を探ってあれやこれや仕掛けてくるわけです。
中華思想が根底にある、というと分かりやすいのですが、その辺はその手の本にお任せですね。

元々友好的に接しようという土壌の乏しい国相手に弱みを見せる談話を出した、という形になるわけで、これは悪手としか言いようがないわけです。
せめて友好ムードがある程度しっかりした流れになっている状況での談話ならアリなのですが。
そんな時期は今までもなかったし、これからも(このままなら)ないでしょう。

ちなみに、在日は日本が「来るな」と言っていたにもかかわらず密入国した存在がほとんどです。
(当時の新聞にも載っているそうですし、パチンコのマルハンの会長(在日1世にあたる)も密入国については認めているとか)
戦後の帰還事業もちゃんとやっていたことから、自由意思で日本に残っていると判断して差し支えありません。
まぁ、日本の方が稼ぎがいいから来たいのはわかりますけど… それで都合が悪くなったからって騒ぐのはどうかと。


というわけで、今回の談話で韓国サイドが何を要求し騒ぎだすのか心配な筆者でした。

2010年8月11日水曜日

歴史は儚き政権の為に

雑誌ネタ(コンビニと機会損失)にしようか、日常ネタ(サーバ廃棄)にしようか、政治ネタにしようか。
今日は書くことに悩みましたが政治ネタを採用した筆者です。
さらに言えば将棋ネタ(王位戦)もあるんですよね。
練り切れていないネタもありますが、書くことって波があって多くても少なくても困るのが日常だったりします。

さて、政治ネタです。
まずは引用から。

本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の8月、日韓併合条約が締結され、以後36年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。
私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明いたします。
このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌(ぎき)等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。
日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。
日韓両国は、今この21世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。
私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆(きずな)がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。

はい、これは8/10に出された、日韓併合100年に当たっての総理大臣談話の全文(アサヒコムからコピペ)です。
正直後半はそんなに問題ないのですが、前半は大問題です。

まず日韓併合ですが、これは朝鮮(当時は大韓帝国)の人の意に反して行われたとは言い切れません。賛成派の一つとして一進会(進歩会)という団体が存在したのですが、これは日本人による団体ではなく、朝鮮人による団体です。
100%が賛成しないと何一つ取り決められないという思想信条で常に行動しているならいざ知らず、賛否両論ある状況で締結された条約を『意に反して』というのはおかしなことです。
ついでに言ってしまうと、大韓「帝国」なので極論すれば皇帝がYesと言えば何でも通るのですよね。
その皇帝があまりにも無責任(ハーグ密使事件がその象徴)だったのがかの半島にとっての不幸ですが、そんなことまで他国のせいにするのが半島クオリティw
元々、日清戦争のきっかけの一つであった内乱(東学党など)の原因は悪政と外圧への批判です。
内政・外交ともにろくな事をしなかったのが原因なわけで、周辺国の情勢が不安定になったら何らかの対応を取るのは基本。その対応が、その時代に適したもの(この場合軍事行動)だっただけの話です。
さらに、『植民地支配』と言いますが、植民地の住民に宗主国の国籍及びそれに付随する権利を与えた国ってあるのでしょうか?
国会議員や軍の将官に植民地の住民がなれる
これって、植民地じゃないですw
内鮮一体、という言葉がありましたが、大筋ではこれを実現しようとしていたわけですね。
大筋で、というあたりに含みがありますが、差別感情が厳然として存在していたわけで…
ある意味仕方のない部分でもありますけどね。何せ併合前の朝鮮半島って中世レベル(日本の、ではありません。世界平均での中世レベルです)だったわけですから。

一気に書きすぎましたが、最初だけ取っても歴史的事実を無視し過ぎな談話なわけです。
まぁ、半島的歴史に沿っているともいえます。半島に都合の悪い事実を切り捨てると、彼らは被害者という認識を導けますのでw

「多大の損害と苦痛」というのは、インフラ整備や産業振興、日本人としての権利授与を指すのでしょうか?
などなど、朝鮮総督府関連の情報を軽く読むだけで(賛否両論ありますが)日本が朝鮮半島の文明開化を推進しようとしていたことが分かるのに、悪事しか行わなかったように話す首相の姿に違和感を感じるのではないかと思うのです。

文化財の流出は戦争につきものなので、これは普通に交渉を行うのが筋です。
とはいえ、一方的に略奪と決め付けられてまで返す必要もないわけで…
物事には頼み方があると思うのですよね。


こんな書き込みはただの謝罪外交批判だ、と思う方はこちらのページを見てみてください。
今上天皇だけで3回も韓国に対して「苦しみをもたらした」などの表現で言及しています。
総理大臣については数える気にもなれませんでした。


洪 思翊(ホン・サイク、こう しよく)陸軍中将の家族は親日派として弾圧対象となり、アメリカに移住したと言われます。(中将自身は戦犯として刑死)


まだまだネタはあるのですが、そろそろタイトルと関連付けようかなと。
歴史は儚き政権の為に
いつの時代でも、政権維持や正当化の為に歴史は悪用されてきました。
中国の歴史はその典型(滅ぼした旧王朝について、新王朝に都合のいい歴史を正史として残す)ですが、今回の件は、韓国からすれば歴史問題でのポイント稼ぎ、日本からすれば謝罪したから問題解決の糸口になると期待、というところでしょうか。
まぁ、何の解決にもならないと思いますけどね。
そして、こういうところでしかポイント稼ぎが出来ない政権は早晩潰れます。
まさに儚き政権だからこそ、今回のような愚行が行われると言えるでしょう。


2010年8月10日火曜日

著作権に見る二極化

まずはこちらのページ(http://bit.ly/9sQMRT)を見ていただきたい。

要約すると
『音楽CDが売れないのは違法行為のせい。違法行為さえなくなれば音楽CDの売上は戻る』
という音楽業界(日本レコード協会&大手レコード会社)の記事です。

こういうときに、同人に親しんでいると価格を客観視できるのですが、CD(アルバム)1枚を作るのにかかる原価から考えた価格は1枚1000円程度です。(同人誌即売会なり同人誌を扱う小売店なりで価格を見るとその程度であることがほとんどです)
この価格で1000枚売っても収支がトントンらしいのですが、参考となる価格になります。
ちなみに、同人ゲーム(東方Projectなどもこちらに属します)だと1200~2500円程度が多いですが、音楽CDよりも手数がかかる/容量が多く2枚組になる為と思われます。

さて、音楽業界が売れないと嘆いているCDのお値段ですが、アルバム1枚3000円が基本です。
同じ程度の曲数&時間を収録している同人CDの3倍ですね。
それだけ経費がかかっているのでしょうけど… その経費に見合った品質なのでしょうか?
答えは『No』だと思います。

ラジオからカセットテープに録音していた時代、カセットテープ間でコピーしていた時代、CDからカセットテープにコピーしていた時代… このあたりは、機材が高価過ぎてその程度しか出来なかったというのが気軽に音楽をコピーできなかった最大の理由でした。
それゆえに、音楽業界が勝手に定めた価格に従わざるを得なかったのですが…
現在は、パソコン1台(パソコンすらいらない場合もある)で簡単にCDが作れます。
やる気のある人なら、自分で自分のアルバムを作れるのです。(しかも、1000円程度で売れば損しないくらいの資金負担で)
まさに時代が違うわけです。

そのような時代に、消費者から相手にされなくなりつつある旧来のモデルでの商売を続ける音楽CDが売れる理由があるのでしょうか?
いやない(無駄に反語w)
タレントの売名や著名人の名前による売上目当てや… 歌いたいんじゃなく金や名誉の為に出してるんだろ? というCDの多いことこの上なしです。


似た業界として、出版とゲームがありますが、こちらはそこまで著作権にうるさくありません。
理由は恐らく「売れるものは売れる」という認識があるからだと思います。
ハリー・ポッターのような発売日がお祭り騒ぎになる書籍やゲームは時々世に出てきます。
書籍は書籍の、ゲームはゲームの魅力を追求して、売れる商品を生み出しているということです。
ちなみに、売れるものほど海賊版が出回りますが、それでも商品の売れ行きを大きく左右するわけではないのが面白いところ。
海賊版を買って、そこから正規品に移るケースもあるのです。
又、ゲームなら音楽や絵が流出することでゲーム自体の売れ行きが良くなる(新規の客が増える)という現象もあります。

現在は売れるものと売れないものの二極化が激しくなってきていますが、市場に出てくる新作が多ければ多いほどこの傾向は強くなるでしょう。
今挙げた3つの業界のいずれもが、新作の数を大幅に増やし続けているわけで… 自分自身の手で二極化を推進してしまっている状況と言えます。

著作権の厳格運用で市場規模自体の拡大を止めるのか?
著作権にゆるい対応をすることで予期せぬ市場開拓を狙うのか?

答えは半ば出てしまっているようなものですが、面白そうな観察対象ですね。


2010年8月9日月曜日

メーリングリストに悩む

相変わらずPostgreSQLと格闘中の筆者です。

このごろ、さすがにWeb検索での調査に限界が見え始めてきたので
PostgreSQLの日本語メーリングリストへの登録を考え始めています。
本家(英語版)じゃないのかって? 英語じゃ投稿どころかメールを読むこともできませんてw
いや、読めるけど気合い入れないと読めないので、量をこなせないのですよ。
ちなみに、英語読めないのは読もうとしないからなのですよね。
少なくとも高校までである程度習っているのだから読めるはず… なのですけどね。

メーリングリスト、というものはなかなかに厄介でして、
適切な質問をすれば比較的回答を得やすいのですが、適切に質問できるほど整理されていれば
苦労しないわけで…
善意で参加している人がほとんどだと思いますが、それでもアレな人もいるわけで
「無知な私の質問じゃ、馬鹿にされるんじゃないか」
と弱腰になるわけです。

とりあえず、調べて試して悩み続けるのかな?
という今日この頃です。

2010年8月4日水曜日

何故、非正規雇用による格差が生まれるのか?

技術方面の話題ばかりでネタが追いつかなくなった筆者です。
自分でもホントにSEなんだろうかと疑問ですが…
PostgreSQLの仕様の壁にはじきかえされて、ちと凹み中^^;
NULLを文字列結合したら、その文節全部がNULLになるって厳しいだろう… わからなくはないけどさ。


さて、非正規雇用による格差のお話ですが、その前に『非正規雇用⇒正規雇用』の移動が困難である理由をおさえておきたいと思います。

日本において、正規雇用とはかなり手厚く守られた存在(少なくとも法的には)です。
正当な理由がない場合解雇できないし、解雇前の予告期間(またはその期間の賃金の支払い)が必要だし、崩れつつありますが終身雇用が前提の待遇だし… 挙げていけばいろいろ出てきます。
それゆえに、使用者としては慎重に採用する人を決めねばなりません。一度採用したら、原則として相手が辞めると言うまでは雇用し続けなければならないからです。
慎重ゆえに求める条件も厳しくなり『即戦力』なんてわかりづらい条件が平然と口にされるようになり、かつ、年齢制限(※求人を出す際に年齢制限・男女の指定などは原則禁止。しかし採用基準に入れることは不問とされています)も自然とついてきます。
その為、小泉改革末期かその後の単年度制内閣4つのいずれかで出てきた『再チャレンジ』の資格を得られる層が、日本では実に狭いのが現状です。

うだうだ書きましたが、新卒(第二新卒含む)以外が正社員になる道は極めて狭いのです。
道が狭い理由(使用者側から見た場合)は
就業経験のない既卒お断り(⇒25歳前後で未経験正社員への道が険しくなる理由)
係長/主任クラスより年長の部下はお断り(⇒30歳で募集が一気に減る理由)
ばりばり働ける期間の短い人はお断り(⇒40代以上で募集がかなり減る理由)
という感じでしょうか。ちょっと極論ですがわかりやすい図式にする為と考えていただけると幸いです。

ちなみに、アルバイトなどの経験は就業経験扱いされないという風潮がありますが、これって単純に「アルバイトは指示通りに動くだけだから」なのでしょうか? ちょっと疑問です。

さて、本題に戻ります。
『非正規雇用⇒正規雇用』の移動が困難な理由は既に述べてしまったのですが、
 フリーターなどの期間が長いと『就業経験のない既卒』になってしまうから
です。

では、何故フリーターなどの『非正規雇用』の期間が長くなってしまったのか?
ここで個別の事情によるケース分けが発生します。


(1)新卒で就職に失敗。つなぎのつもりのバイトや派遣がずるずる数年間。気づけば30代目前だった


このケースは「就活の準備不足」や「適職の見極めの甘さ」という、当人の資質に依存するところが大きいです。
就活は情報戦であり、「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず(孫子 ~謀攻篇~)」を地でいくものでもあります。
「大手でないと」とか「この業界でないと」という思いは大切ですが、思いを実現させる為に職を得る機会を浪費してしまっては「俺は東京に出て歌手になるんだ!(ちょっと古い?)」という夢追い人と同じです。
多少規模が小さくとも、第二志望の業種であっても、全く興味が持てない仕事でないなら打ち込んでみる価値はあると思います。
というか、「この仕事しかしたくない!」と言って仕事の方に振られた場合、自業自得もいいところなのです。

(2)卒業後も趣味とバイトの現状で生きていけると錯覚し、バイトの口が激減する20代後半で慌てて正規雇用を目指す

このケースは論外ですが、一応挙げておきます。
錯覚する原因が雇用情勢の厳しさだったり、本人の気持ちの問題だったり、興味のあることに専念したいからだったりと、いろいろですが結果は同じになります。
日本では20歳以上は成人なので、大学生が自分の将来を考え、その結果発生することも想定すべき、という主張は間違っていないと思います。
高卒で、となると微妙ですが… まったく考えなしの18歳というのも微妙ですね。

(3)一度正規雇用で就職するが、数年で何らかの理由で失業する。その後、転職出来ずにずるずる過ごす

(1)(2)と異なり、(3)は一度正規雇用で就職した場合です。
実は筆者も最初の勤め先を6年半くらいで辞めて転職しているので、失業期間は1年以内でしたが(3)の経験者だったりします。
「手に職をつける」という考えで仕事をしている人や、周囲とのコネ(いい意味のコネ)を築き上げている人にとっては転職出来ないという例は少なくなりますが、言われたことをやるだけだったり、人付き合いをしなかったりすると転職が困難になりがちです。
特に理由がなければ元の業種に戻るのが近道ですが、そうでない場合は書類選考で門前払いされるケースが続出します。
他業種への転職⇒未経験者に戻る ということなので、応募者が少ない場合や書類選考で門前払いしないという方針でない限り面接にこぎつけるのは厳しいのです。


3つのケースに分けて見たのですが、結論としては
・とにかくまずは新卒で就職する(若しくはサラリーマン以外の稼ぎ方を得る)
・就職後は社外でも通用する人材を目指して働く
・どうしても耐えられない場合でも、先の展望がない場合は辞めずに転職活動に力を入れる
といったあたりが現実的な対応と言えます。

「そうはいっても就活がどうにもならない。百社以上に履歴書送っても…」
と言われかねないですが、就職を全く考えずに学校を選んだり、テストの一夜漬けのごとくマニュアル通りの行動で就職できると思いこんでいたり、自分の都合だけで物事を考えていて採用する側の事に考えが至っていなかったり… というあたりをクリアしているのかどうか謎ですね。

「既に2*歳で、いまさら学校の頃や新卒の頃の事をいわれても…」
という人もいるかもしれません。
あまり使いたくない言葉ではありますが『ゆとり乙w』と言わせていただきたいと思います。
頑張っても報われない事の多い世の中ですが、頑張らないで報われたり間違った頑張りが報われることはまずありません。
国民全員が等しく正規雇用で働き、ほどほどの広さの家と多少の贅沢のできる食事を得られる、というのは理想像ですが、そうはいかないのが現実です。
路上生活まで一直線に落ちるシステムは問題ですが、一部の不運な人と多くの展望を持たない人が平均以下の生活を送るのは競争社会ではどうしても発生する現象です。


あとは、正規雇用と非正規雇用の格差の原因ですが、これは収入の差と社会保障の差で済ませたいと思います。
それくらいしか言えることがないので^^;



ネタがネタだけに茶化したり軽い言葉を入れるのが難しかったのですが…
昔と今を比べて今の方が酷い、というのは幻想ではなかろうかと思うのです。
格差格差と底辺に目を向けさせて、誰かが得をしていると思うのですが…
得をしている『誰か』がイマイチつかめないのですよね。



2010年8月3日火曜日

計算機の初歩 ~パソコンは難しい?~

見事にPostgreSQLに敗北しそうな筆者です。
NULLが、NULLの振舞いが全ての元凶っぽい。
小手先の技でのフォローも通用しないのですよ。


さて、計算機シリーズですが、ようやく初歩です。
ここからはパソコン(パーソナルコンピューター)の話に限定します。
スパコン(スーパーコンピューター)なんて弄る機会はまずありませんし、マイコン(マイクロコンピューター/マイコンピューター)は過去の遺物。
モバイル系(携帯電話・スマートフォンなど)はパソコンの派生であり、個体差が激しい分野でもあるのでパス。

よく「パソコンは難しい」という声を聞きます。
色々な事が可能な半面、知識がないとただの箱なので難しく感じるのかな? と思い、取っ掛かりにありそうな話を並べてみようと思います。

『パソコンを買ったが、何からやっていいかわからない』
⇒えー、パソコンは「とりあえず」「なんとなく」で買うものではありません。
目的なしに買ったモノがホコリをかぶって押入れの肥やし、というのは良くある話ですのでまず何をしたいか考えてみましょう。

『インターネットとメールが出来ればいいのだけど…』
⇒いずれも接続の設定が最難関。それさえクリアできれば大して問題もなく使えます。
昔は知識が必要でしたが、今は必要な情報を入力していくだけで設定が終わるような設定ソフトがありますので指示に従えば問題なく設定できるはずです。
プロバイダ(接続業者)のサポートも昔に比べれば良くなっていますので、問い合わせてみるのも良いかもしれません。

『インターネットにつながったけど、何をしていいかわからない』
⇒検索エンジンに慣れましょう。
とりあえずgoogleが良いと思いますが、検索エンジンに調べたい言葉を入れてやると該当するサイトが表示されます。
色々とコツがあるのですが、試してみるのがお勧めです。
単純にリンクをたどるだけでも面白いですよ(ただし、時間の浪費と言えるほどに時間を食います^^;)

『検索エンジンの検索結果が良くない』
⇒検索エンジンに入れる単語は、目的の情報固有の単語が良いです。
例えば、あるお店を探したい場合…
・店名だけ入力して検索
・店名+所在地(若しくは最寄駅)を入力して検索
・店名+商品名を入力して検索
という検索方法が思いつきます。
店名だけだと、同じ店名のお店がある場合に困ります。(山田商店、なんて名前だと東京で探したいのに福岡の山田商店が引っ掛かるというような感じ)
店名+所在地だと、だいたい目的のお店が引っ掛かります。
店名+商品名だと、目的のお店以外はまず引っ掛かりません。
という感じですね。

『ワープロで文書を作ってプリントしたい』
⇒これは、ソフトとハードの両方の話になります。
ごっちゃにしてしまうと意味不明になるので分割して考えるのがベストです。
「ワープロ」はソフトの話なので、ワープロソフト(wordなど)をインストールするところから始めます。
「プリントしたい」はハードの話。プリンタの接続・設定から始めます。
それぞれ正しく設定できれば普通にできるはず(むりやり紙を入れたりしなければ…)です。

『18禁の***を…』
自力で頑張れw
冷たいようですが、人に聞けないなら自力でやるしかないと思えない人はパソコンを扱うのに向いていません。
筆者のようにSEとして仕事でやっているのはともかく、個人的に趣味でやる分にはまず自己解決を目指すのが筋です。
同じ問題に取り組んだことのある人が知り合いに居れば楽なのですけど…
それにしても、児童ポルノと無修正グロってどっちが性質が悪いんだろう… などと無関係な事を考えてみる^^;

『ファイル交換とかで新曲や新作映画をタダで見たい』
⇒ささやかにひっそりとであれ情報技術に関わる人間として、それはやっちゃいけないと言わねばなりません。
18禁モノはみっともいいものではない、というレベルの話で済みますが、著作権絡みの話になると犯罪行為になるのでシャレでは済みません。
正規の商品でも動かなくなるようなプロテクトをかけるとか、不正コピーの損害分を見越した価格設定をするとか、抽選券などで数を買うように仕向けたりとか、著作権料の分配が不明瞭で何処に消えたか分からないように思えるとか、CD-Rなどのメディア代にも著作権料が上乗せされているなら音楽CDとか映画のDVDをコピーする権利も同時に購入してるんじゃない?むしろそれ以外の用途で使うときの著作権料はぼったくりじゃない?という疑問とか…
いろいろ言いたくなるようなえげつない商売をする業界ではありますが、法で定められている事は守りましょう。
著作権法が納得いかなければ、改正してくれる政治家に票を入れれば良いだけです。


激しく脱線したような気がしますが、使い方を知らない道具を前にして戸惑うのは普通のこと、と気持ちを切り替えればパソコン恐れるに足らず、です。

2010年8月2日月曜日

不覚()

数日前に、ブログのアクセス状態を調べるサイトへの登録をした旨書きましたが…

ブログパーツがないとアクセス状態の統計が出ない

というのは想定外でした^^;


とりあえず、ブログパーツを入れて様子見継続です。


尚、現在PostgreSQLの限界に挑戦中の為、ブログのネタだしを出来るだけの思考のキャパシティがありません。
よって、連絡のみで終了。